ゴルフのペナルティルールは、違反やボールの状態によって「1罰打」「2罰打」「そのままプレー」「打ち直し」に分かれます。初心者は、まずOB・ボールの紛失・ペナルティエリア・アンプレヤブルの4つを覚えると、ラウンド中の判断に困りにくくなります。
ゴルフのペナルティルールで初心者が最初に覚えること
最も大切なのは、ボールを動かす前に「どこから、何打のペナルティでプレーするか」を決めることです。救済方法を間違えると、さらにペナルティが加わる場合があります。
| 状況 | 基本的な扱い | 罰打の目安 |
|---|---|---|
| OB | 元の場所から打ち直す | 1罰打 |
| ボールを紛失 | 元の場所から打ち直す | 1罰打 |
| ペナルティエリア | そのまま打つか、決められた救済を受ける | 救済を受ける場合は1罰打 |
| アンプレヤブル | 3つの救済方法から選ぶ | 1罰打 |
| 間違ったボールを打つ | 正しいボールを打ち直す | ストロークプレーでは2罰打 |
ここでいう罰打は、実際に打ったストロークとは別に加える打数です。たとえば、ティーショットがOBになり、同じ場所から3打目を打つ場合は、OBの1罰打を含めて3打目になります。
OBになったときのペナルティは1罰打
OB(アウトオブバウンズ)は、コースの境界の外にボールが出た状態です。通常は1罰打を加え、最後に打った場所から打ち直します。
OBの基本的な数え方
ティーショットがOBになった場合、1罰打を加えて、元のティーイングエリアから3打目を打ちます。2打目がOBなら、1罰打を加えて、元の場所から4打目を打ちます。
OBかどうかは、ボール全体が境界の外にあるかで判断します。白杭や白線が境界を示していることが多いものの、コースのローカルルールで定められている場合もあるため、スタート前に確認してください。
暫定球を打つと打ち直しが楽になる
ボールがOBまたは紛失した可能性があるときは、最初のボールを探しに行く前に「暫定球を打ちます」と宣言して、もう1球打てます。
最初のボールがOBや紛失ではなかった場合は、原則として最初のボールを続けてプレーします。最初のボールがOBまたは紛失だった場合は、暫定球を1罰打込みのボールとして使えます。
暫定球を打たずにボールがOBまたは紛失になると、元の場所まで戻って打ち直す必要があります。後続組を待たせる可能性があるときは、周囲の安全を確認しながら速やかに暫定球を打つことが重要です。
ローカルルールで前進できる場合もある
コースによっては、OBや紛失球について、元の場所に戻らずに前方からプレーできるローカルルールが採用されていることがあります。これは一般的な基本ルールそのものではなく、コースや競技で採用されている場合に限られます。
前進して打てるからといって、すべてのコースで利用できるわけではありません。スコアカード、掲示板、競技要項などで確認してください。
ボールを紛失したときも基本は1罰打
ボールを紛失した場合は、基本的に1罰打を加え、最後に打った場所から打ち直します。ボールを探せる時間にはルール上の制限があるため、いつまでも探し続けないようにします。
ボールが見つからなくても、別のボールが自分のものではないか、ボールが動いて別の場所にある可能性がないかを確認します。自分のボールだと確認できない場合は、紛失球として扱います。
紛失した可能性があるときは、最初のボールを探す前に暫定球を宣言しておくと、見つからなかった場合に元の場所へ戻らずにプレーを続けやすくなります。
ペナルティエリアに入ったときのルール
ペナルティエリアは、黄色または赤色の杭・線で示される区域です。ペナルティエリアに入っただけで、必ず罰打になるわけではありません。打てる状態なら、罰打なしでそのままプレーすることもできます。
黄色のペナルティエリア
黄色のペナルティエリアから救済を受ける場合は、通常、次のどちらかを選びます。
- 最後に打った場所から打ち直す
- ボールがペナルティエリアの境界を最後に横切った地点と、ホールを結ぶ後方線上にボールをドロップする
いずれも1罰打です。後方線上の救済では、ボールが最後に境界を横切った地点よりもホールに近づかない位置を選びます。
赤色のペナルティエリア
赤色のペナルティエリアでは、黄色の場合の救済に加えて、次の方法を選べます。
- ボールが境界を最後に横切った地点から、ホールに近づかない範囲で2クラブレングス以内にドロップする
この方法も1罰打です。2クラブレングスは、使用するクラブ2本分の長さを基準にします。ペナルティエリアの色や線が分からない場合は、近くの杭やスコアカードで確認してください。
アンプレヤブルは1罰打で救済を受けられる
木の根元、深い藪、岩の近くなどでボールを打てないときは、ボールがペナルティエリア内にない限り、プレーヤーの判断でアンプレヤブルを宣言できます。アンプレヤブルは1罰打で、通常は次の3つから選びます。
- 最後に打った場所に戻って打つ
- ボールとホールを結ぶ後方線上にドロップする
- ボールの位置からホールに近づかない2クラブレングス以内にドロップする
2と3の救済では、ボールが元の位置よりホールに近づかないようにします。ボールがバンカー内にある場合も、通常の救済ではバンカー内にドロップします。バンカーの外へ出す特別な救済は、追加の罰打が必要になる場合があります。
罰打がつかない救済もある
ボールが修理地、カート道、排水溝などの障害物に近く、スイングやスタンスの妨げになる場合は、ルールで認められた無罰の救済を受けられることがあります。
ただし、単に「打ちにくい」「足場が悪い」という理由だけで、自由に動かせるわけではありません。救済の対象となる区域や、ボールをドロップできる範囲が決められています。
救済を受けるときは、次の順番で確認します。
- 何がボールやスタンスの妨げになっているか確認する
- ルール上、無罰の救済対象か確認する
- 救済の基準となる地点を決める
- ホールに近づかない範囲で、決められた方法によりドロップする
ボールが動かせない場所にあることと、単に自分が打ちたくない場所にあることは別です。救済の対象か判断できないときは、同伴者や競技委員に確認してください。
初心者が間違えやすい違反とペナルティ
間違ったボールを打った場合
自分のボールではないボールを打つと、ストロークプレーでは2罰打が加わります。間違って打ったストロークはスコアに数えず、正しいボール、または正しい場所からプレーをやり直します。
間違いに気づいたら、次のストロークをする前に訂正することが大切です。訂正せずに次のホールのティーショットを打つと、競技では失格につながる場合があります。
ボールを拾い上げる前に確認する
グリーン上のボールをマークせずに拾ったり、救済の手続きをせずにボールを動かしたりすると、罰打の対象になることがあります。ボールを拾う必要があるときは、先にマークを置き、同伴者にも分かるようにしておくと安全です。
ボールを探しているときに動かした場合
ボールを探している際に、うっかりボールを動かしてしまうことがあります。この場合、状況によっては罰打なしで元の場所に戻せることがありますが、元の位置をできるだけ正確に復元する必要があります。
自分で動かしたのか、風や自然の力で動いたのかによって扱いが変わるため、判断できないときはボールをそのままにして、同伴者や競技委員に確認してください。
ストロークプレーとマッチプレーで罰則が違うことがある
一般的なゴルフ場でスコアを競うストロークプレーでは、罰打をスコアに加えます。一方、1ホールごとの勝敗で競うマッチプレーでは、同じ違反でも「そのホールの負け」になるなど、罰則の表し方が異なる場合があります。
友人同士のラウンドでは、正式な競技ルールではなく、プレーを進めるためのローカルルールを決めていることもあります。ただし、競技に参加する場合は、その大会の競技規則とローカルルールを優先してください。
ペナルティを判断するときの手順
ボールの状態が分からなくなったときは、次の順番で考えると判断しやすくなります。
- ボールがOB、ペナルティエリア、修理地などのどこにあるか確認する
- ボールをそのまま打てるか、打つと危険がないか判断する
- 打てない場合は、OB・紛失・アンプレヤブルのどれに当たるか確認する
- 罰打の数を決める
- 救済の基準となる地点を決め、ボールをドロップまたは打ち直す
- 次に打つボールが何打目かを同伴者と確認する
分からないまま適当に前へ進めると、後から打数を直せなくなることがあります。競技中で判断できない場合は、規則に従ってプレーを続けるための処置を競技委員に確認してください。
初心者が覚えておくべきペナルティルールのまとめ
まずは、OBと紛失球は1罰打で元の場所から打ち直す、ペナルティエリアはそのまま打つか1罰打で救済、アンプレヤブルは1罰打で3つの方法から選ぶと覚えましょう。
プレー前にスコアカードや掲示板でローカルルールを確認し、OBや紛失の可能性があるときは暫定球を宣言します。罰打の数だけでなく、「どこから次のショットを打つか」まで確認することが、正しいスコアにつながります。







