初心者が知っておきたいゴルフの救済ルールとは?

初心者が知っておきたいゴルフの救済ルールとは?

ゴルフの救済ルールとは、障害物や異常なコース状態などで通常どおりプレーできないときに、ボールを別の場所へ移してプレーを続けるためのルールです。無罰で受けられる救済と、1打の罰を受けて受ける救済があります。状況ごとに救済の種類、基準点、ドロップできる範囲が異なるため、まずボールがどの状態にあるかを確認しましょう。

初心者が最初に覚えるゴルフの救済ルール

初心者は、次の5つを区別できると判断しやすくなります。

状況 救済の種類 主な選択肢
カート道、修理地、一時的な水など 無罰の救済 完全な救済のニヤレストポイントを基準にドロップ
ボールが地面にめり込んだ 原則として無罰の救済 ボールの直後の地点を基準にドロップ
ペナルティーエリア 1打罰の救済 元の場所、後方線上、赤杭なら横方向からプレー
アンプレヤブル 1打罰の救済 元の場所、後方線上、横方向からプレー
OBやボールの紛失 原則として1打罰 元の場所から打ち直す

「打ちにくいから好きな場所へ移す」ということはできません。救済を受けるときは、ボールの位置とコース上の区域を確認し、決められた基準点からプレーします。

無罰で受けられる救済

カート道や修理地などがスイングやスタンスの妨げになる場合は、条件を満たせば無罰で救済を受けられます。代表的な対象は、動かせない障害物、異常なコース状態、地面にめり込んだボールです。

カート道・修理地・一時的な水からの救済

カート道、修理地を示す区域、一時的な水、動物の穴などによって、ボールのライ、スタンス、スイングが妨げられている場合は、無罰の救済を受けられることがあります。

このときは、まず完全な救済のニヤレストポイントを決めます。これは、障害がなくなり、元のボール位置に最も近い地点です。ただし、ホールに近づかない地点でなければなりません。

  1. ボールが元々あった場所を確認する。
  2. 障害物や異常なコース状態がなくなり、スタンスも含めて完全に救済される地点を探す。
  3. その地点を基準に、通常は1クラブレングス以内で、ホールに近づかない範囲を救済エリアにする。
  4. 救済エリア内にボールをドロップし、ボールが止まった場所からプレーする。

「一番打ちやすい場所」や「元の場所から最も近い場所」を選ぶのではありません。スイングだけでなく、足の位置も障害から外れる地点を基準にします。

地面にめり込んだボール

ボールが自らの落下によって地面にめり込んだ場合、原則として無罰の救済を受けられます。対象になる区域や例外があるため、コースのローカルルールも確認してください。

救済を受ける場合は、ボールがめり込んだ場所の直後の地点を基準にし、そこから1クラブレングス以内で、ホールに近づかない範囲にドロップします。バンカー内のボールなどは、通常の地面にめり込んだボールの救済とは扱いが異なる場合があります。

ペナルティーエリアからの救済

赤杭・赤線または黄杭・黄線で示されたペナルティーエリアにボールが入った場合、原則として1打の罰を受けて救済を選べます。ペナルティーエリア内では、ボールが見つかり、プレーできるなら、無罰でそのまま打つこともできます。

黄色のペナルティーエリア

黄色のペナルティーエリアでは、主に次の2つから選びます。

  • 直前にプレーした場所に戻り、1打罰で打ち直す
  • ボールが最後にペナルティーエリアの境界を横切った地点とホールを結ぶ後方線上にドロップする

後方線上の救済では、ボールが境界を最後に横切った地点とホールを結ぶ線の後方に、距離の制限なく基準点を決めます。その基準点から1クラブレングス以内で、ホールに近づかない範囲にドロップします。

赤色のペナルティーエリア

赤色のペナルティーエリアでは、黄色の場合の選択肢に加えて、横方向の救済を選べます。

ボールが最後に境界を横切った地点を基準に、そこからホールに近づかない範囲で、2クラブレングス以内にドロップします。横方向の救済を選べるのは、赤色のペナルティーエリアです。

ペナルティーエリアの色を確認せず、赤色の選択肢を黄色のエリアで使うことはできません。

アンプレヤブルの救済

ボールが木の根元や深い茂みなどにあり、プレーが難しいときは、プレーヤー自身の判断でアンプレヤブルを宣言できます。アンプレヤブルは、ペナルティーエリア以外のコース上であれば、ボールが見つかっている場合にも使えるルールです。

アンプレヤブルでは1打の罰を受け、次のいずれかを選びます。

  • 直前にプレーした場所に戻って打つ
  • ボールとホールを結ぶ後方線上に基準点を決め、その地点から1クラブレングス以内にドロップする
  • ボールのある場所から2クラブレングス以内で、ホールに近づかない範囲にドロップする

バンカー内でアンプレヤブルの救済を受ける場合、通常の後方線上や横方向の救済では、原則としてバンカー内にドロップします。バンカーの外へ出したい場合は、追加の罰を受ける選択肢があります。

ドロップの正しい方法

救済の種類を決めたら、基準点から救済エリアを定め、ボールをひざの高さからドロップします。肩の高さから落とす方法ではありません。

  1. 基準点と、ホールに近づかない方向を確認する。
  2. 必要なクラブレングスを測り、救済エリアを決める。
  3. プレーヤー本人が、ひざの高さからボールを落とす。
  4. ボールが救済エリア内に止まったことを確認する。
  5. 救済エリアの外に出た場合は、規則に従って再ドロップする。

クラブレングスは通常、パター以外の最も長いクラブを基準にします。ドロップしたボールが救済エリアの外に出た場合や、2回ドロップしても正しく止まらない場合は、ボールを置く必要があります。

OBや紛失球は「救済」とは別に考える

OBやボールの紛失は、カート道などからの無罰の救済とは違います。原則は1打の罰を受け、直前にプレーした場所から打ち直す「ストロークと距離」です。

ボールを探せる時間には制限があり、最後に見た場所などを基準に、最初の捜索を始めてから3分以内に見つからなければ紛失球になります。OBや紛失球について、前方の特定地点から2打罰でプレーできるローカルルールが採用されている場合もありますが、すべてのコースで使えるとは限りません。

打ち直しが必要になりそうなときは、最初のボールを探しに行く前に暫定球をプレーできる場合があります。暫定球をプレーするときは、周囲に「暫定球」とはっきり伝えます。

救済を受けるか迷ったときの確認手順

救済の判断に迷ったら、次の順番で確認すると、誤った場所にボールを移しにくくなります。

  1. ボールの場所を確認する。一般区域、バンカー、ペナルティーエリアなど、どの区域にあるかを見ます。
  2. 何がプレーを妨げているかを確認する。カート道、修理地、水、木の根、杭などを区別します。
  3. 無罰か1打罰かを確認する。障害物や異常なコース状態は無罰の場合がありますが、ペナルティーエリアやアンプレヤブルは原則1打罰です。
  4. 基準点を決める。ニヤレストポイント、境界を最後に横切った地点、元のボールの位置などを確認します。
  5. 救済エリア内にドロップする。ホールに近づかない範囲か、ドロップ後にボールが正しく止まったかを確認します。

判断がつかない場合は、プレーを続ける前に同伴競技者や競技委員へ確認してください。競技では、自己判断でボールを動かすと誤所からのプレーになることがあります。

ゴルフの救済ルールで覚えておきたい要点

初心者は、まず「無罰の救済か、1打罰の救済か」を区別しましょう。カート道や修理地などは完全な救済のニヤレストポイント、ペナルティーエリアは杭の色、アンプレヤブルは1打罰と3つの選択肢が基本です。

救済を受けるときは、元のボールの位置、基準点、ホールに近づかない範囲を確認してから、ひざの高さでドロップします。